2019年07月03日

花ざかりの森・憂国

”時は来た、それだけだ”。美輪明宏氏が”怪物”と評した三島由紀夫氏の自薦短編集です。なんてったって自薦です。驚くほど多彩でミクスチャーな内容です。フランス人が好みそうな純文学もあれば、筒井康隆氏の短編集に載せてもおかしくない荒唐無稽なものもあります。そして圧巻の「憂国」です。”いかにも”といった感じです。タイトルだけ見て”嫌いにならないでくださ~い。”という純度100%の美しさがあります。解説が三島氏本人なので書き手の意図と読む側の感覚の乖離が見えて、さらに面白いです。

花ざかりの森・憂国
三島由紀夫 著
新潮社
本体550円

加藤永人

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