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    【連載】 リブロプラスとは何か(7)
2019年09月30日

新しい店をつくる。
【連載】 リブロプラスとは何か(7)

いま、リブロプラスはとても忙しい。11月に2つの新規出店を控え、その準備に追われている。その1つが「リブロ南町田グランベリーパーク店」。東急が再開発する東京・町田市の商業施設に出店する。

昨年9月にリブロプラスが発足してからこれまでに出店したのは、「文喫六本木」「miomioららぽーと柏の葉店」の2店舗。リブロプラスとして、「リブロ」屋号の新規出店は、これが初めてだ。

グランベリーパークは、2000年から2017年にかけて営業していた「グランベリーモール」を一旦閉鎖し、その跡地を再整備して新たに作られる。グランベリーモール時代も、開業からずっと「リブロ南町田店」があり、私自身、初期の2年間、店長を務めた。私が初めて店長職に就いた店舗だった。その南町田に「リブロ」として戻ることができるのは、単純に、とてもうれしい。

グランベリーパークの施設コンセプトは「生活遊園地」。これを踏まえてリブロのショップコンセプトを「くらし たのしく うつくしく」とした。遊びに行く場所、楽しい時間。そこで本屋にできることは何だろう。知る、学ぶ。情報源としての本。あるいは、やや観念的ではあるが、漠然と感じていたことを過不足なく表現してくれる言葉を知ったときの歓喜。世界が広がる。世界が違って見える。そういう体験こそ読書の真髄。より豊かな、充実した「くらし」を求めるならば、本は必需品だ。そして、そのくらしは、きっとうつくしい。そうありたいと願うニーズに応えたい。

売場編集上のひとつの工夫として、「みんなの本棚」という企画を準備している。読書はたいていひとりでするものだが、誰かとシェアしたくなる読書体験もたくさんある。代表的には、子どものころ読んだ好きな本を自分の子どもにも伝えたいと絵本のロングセラーがずっと売れ続ける現象。そもそも、書店員が熱心に推薦する本も、自分が読んで試したものが多い。いい本は、人に薦めたくなるものだ。「みんなの本棚」は、その中でも特に10代の読書を念頭において、児童書を卒業した年ごろの人たちに薦めたくなる、しかも大人もいっしょに読みたくなる本を選定してテーマ別に紹介することを考えている。

旧リブロが2004年から展開している雑貨店「miomio」を、今回初めてリブロの中に併設する。miomioは、現在7店舗。これまで、書店事業とは完全に切り離し、単独出店を基本方針としてきた。miomioの主力商材は化粧品や服飾雑貨で、お客様の95%以上が女性だ。総合書店と違い、かなり絞り込んだ客層をターゲットにしている。miomioのショップイメージや取扱商材のテイストを想定客層にノイズなく伝えるためには、書店事業と切り離したほうがいいと考えてきた。しかし今回は、ショップコンセプト「くらし たのしく うつくしく」に親和的で、相乗効果があると判断し、複合出店に挑戦することにした。miomio第2章の始まりとなるかもしれない。

さらに、おはぎ専門店「OHAGI3」(おはぎさん)を併設する。2017年創業の新興和菓子店。日販グループの株式会社MPDが出資して多店舗展開を計画している。東京では浅草に次ぐ2店舗目となる。喫茶併設の書店はたくさんあるが、和菓子店は珍しい。一口サイズの小さなおはぎは、案外、本を読みながら食べるのに適している。

「生活遊園地」の中に本屋がある。その意義を多くの人に共有・共感していただけるように、さまざまな接点を用意して開店を迎えたい。(次回に続く)

【連載】 リブロプラスとは何か(1)「昔のリブロ」ではなく、現在進行形の話をしよう。
【連載】 リブロプラスとは何か(2)取次と書店。
【連載】リブロプラスとは何か(3)商品部の役割。
【連載】リブロプラスとは何か(4)違いがわかる。
【連載】リブロプラスとは何か(5)東京・立川、オリオン書房。
【連載】リブロプラスとは何か(6)営業の中心は立川にある。
【連載】リブロプラスとは何か(7)新しい店をつくる。
【連載】リブロプラスとは何か(8)BOOK PARK miyokka!?
【連載】 リブロプラスとは何か(9)世界の全体を総覧できる場所。

 

 

 

野上 由人
営業本部長

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