2020年05月07日

憲法解釈権力

2014年7月1日の閣議決定によって、日本国憲法9条の明文改正なきまま、安倍内閣は集団的自衛権の行使を(限定的にではあるが)可能とする憲法解釈を示した。戦後長きにわたって政府自ら堅持してきた憲法解釈を変更した。

これが憲法学者をはじめ多くの法律専門家から厳しく批判されたことは6年も前のこととはいえまだ記憶に新しい。果たして、このように閣議決定で憲法解釈を変更することは、そもそも許されるのだろうか。

本書は、内閣の憲法解釈を最大の関心事として、公権力による憲法解釈をいかにして制約できるか、その論理を探る論考である。
著者は、樋口陽一門下の憲法学者。朝日新聞の「憲法季評」でも論理的に研ぎ澄まされた時評を書いて目を引いた。恣意的な権力行使への論理による抵抗。静かに、熱い。

憲法解釈権力
蟻川恒正 著
勁草書房
本体3,000円

野上 由人
営業本部長

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