2022年06月28日

おいしいごはんが食べられますように

芥川賞ノミネート作品は、価値観や世界観が独特な作品が多いなと思います。『おいしいごはんが食べられますように』は、とある会社の日常が切り取られた作品でした。

美味しいとか美味しくないとかではなく、お腹が空くからご飯を食べる男性社員と、か弱く、同僚や先輩たちに守られているお菓子作りが好きな女性社員と、その女性に何となくモヤモヤとした気持ちを抱いている女性社員と、にぎやかな上司とパートさんたち。まるで深夜のワンクールのドラマを見いるような感覚で読めました。

小難しい表現もなく、いきなり突拍子もないことが起こるわけでもなく、悪く言えば単調なのですが、誰かに相談したら自分が悪者になりそうだし、でも他の人もそう思っている人がいてもおかしくないような、ほんの少し自分とは合わない人っていませんか?別にそこまで気になるわけじゃないのですが、でも何となく気になる存在の人。この作品は、そんな人にスポットがあたっていておもしろかったです。読みやすいので、ぜひ手にとってほしい作品です。

おいしいごはんが食べられますように
高瀬隼子
講談社

嘉納 芙佐子
リブロ 江坂店

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